天鳳名人戦牌譜検討8-A

Ⓟ小林剛(+41.0) Ⓟ多井隆晴(+10.0) (≧▽≦)(-13.0) Ⓟ須田良規(-38.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080723gm-0009-10011-b925ee98
8A-1

序盤のドラそば3s切り。
3sを残して仮に3sが雀頭や暗刻になってもドラ受けがなくなってしまうので、
3sが9mよりも危険牌である分3sは序盤に切られる。
つまり、こういう早いドラそば切りは画像のように233sを持っているか、
334sや344sのようにドラを固定するか、
そうでなければ1シャンテン以上かのどれかである。
早いテンパイなんてどうせレアケースなので読むだけ無駄。
233s, 334s, 344sのどれかと決め付けても問題ない。
なのでこういう3s打ちをした人が立直をしたときに
1s2sだけはいくら早い牌の外側といっても絶対に切ってはいけない。
8A-2

この6s放銃は観戦でも散々叩かれてたから今更書くまでもないと思うが、
3巡前に通った4pや字牌の西を切ればよく、
わざわざ危険なドラまたぎの6sを切る必要はない。
8A-3

12巡目先制リーチに対して12000点白タンキで押すかどうか。
11巡目の子、ドラ1枚見えの平均打点は6600+400-400=6600[点]、
11〜15巡目の字牌タンキの追っかけリーチの和了率は22%、放銃率は25%なので、
(この巡目で危険牌を切ればリーチとほぼ同じなのでこれを適用して)
放銃率15%(通っている筋は11筋なので)の牌7pを押すので、
D=(13000*0.22+1500*0.2-6600*0.25-1500*0.18)*0.85
-6600*0.15+1500*(0.26+0.52)
=1230[点]
となりこの押しは相当有利と言える。
この手が満貫であってもD=480[点]となるのでまだまだ有利。
ただ3900(3ハン)の場合はD=-290[点]となるのでベタオリの方が有利。
7A-1で「子の愚形追っかけリーチにはリーチを含めて3ハン以上必要」と書いたが、
鳴きの場合は今回の結果から
「鳴きでの子の愚形テンパイからの押しには3.5ハン以上必要(危険牌15%の牌を押すとき)」
と書くことができる。
「3ハン以上」⇒「3.5ハン以上」なのは
鳴きにはないメンゼン加符、一発裏ドラの影響が出ているのでしょう。
8A-4

8A-3の結果を参考にすれば、
この手は3900〜8000の手なので順位期待値を考えなくても押してOK。
現状ラス争いをしている最中なので
順位期待値を考えるとなおさら押しが有利。