天鳳名人戦牌譜検討10-A

須田良規(+38.0) (≧▽≦)(+15.0) ASAPIN(-15.0) Ⓟ石橋伸洋(-38.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011090321gm-0009-10011-b8e247ac
*画像、牌譜のAさんは(≧▽≦)(マーク2)氏、Dさんは ASAPIN(-15.0)氏です。
10A-1

ダマで6400あり愚形なのでダマでも良いとは思うが、
手変わりも無いし5pはダマでもそうそう出てくる牌ではないので自分はリーチしたい。
10A-2

ダマで7700あるが良形なので期待値的にはリーチが正解である(*)が、
ガリ牌が3枚であること、
3pを1巡目に切っているので変則手だと読まれやすいこと、
親なので警戒されやすいこと、
を考えるとダマの方が良いのかもしれない。
例えばこの手の1s1sが79sといった愚形ならば、
先制役あり愚形3ハンとなるなのでダマの方が有利となる。
なので(*)の判断はかなり微妙な位置にあるといえるので、
場況を重視しても良い局面であると思う。
10A-3

自分の記事の中で似たような局面を上げると、
5A-6では10巡目子カンチャンドラ待ち2600(仕掛けなし)でダマを推奨し、
6B-5では4巡目子カンチャンドラ表示牌待ち2600(8mチー仕掛けあり)で即リーを推奨している。
今回は6巡目子カンチャンドラ待ち2600なのでかなり微妙なところ。
6B-5のような仕掛けがほとんどない4巡目位ならドラ待ち即リーも良いと思うが、
今回は6巡目でしかも下家にダブ東、中の強烈な仕掛けが入っているのでダマの方が良いと思う。
一発でツモったのはあくまで結果論。
10A-4

上家は36p, 47p, 47m位しかなく、
しかも最終手出しが6mなので47mは止めるべき牌なのかもしれない。
ただ47mの放銃率が仮に30%だとしても、
打4m(押し):4000*0.05+(-5000)*0.30+1500*0.65=-475
打2p(オリ):-1000
なので押しの方が期待値的に高い(被ツモは条件が同じなので除く)。
放銃率が40%程度までなら押したほうが良いといえる。
この場況ではそこまでの危険度は無いと思われるので押しが有利だとみる。
10A-5

8s3枚切れ、2s2枚切れなので
このままメンゼンで進めても厳しいと判断し、
焦点を形テンに絞って2sをポン。
そしてまだ通っていない4pを抑えて安全な67sを切って、
トップ目ならではの危険な橋を渡らないでのテンパイを目指している。
須田プロの守備に対する意識がよくわかる局だと思う。
須田プロとマーク2氏の二人は今回の8人の出場者の中でも群を抜いて守備に秀でている。
10A-6

15巡目チートイドラドラ地獄待ちのリーチ。
これが8巡目位ならリーチもわかるが、
15巡目だといくら地獄待ちでもリーチをしてしまうとおいそれと出してくれなくなる。
チートイ字牌タンキドラ待ちの扱いと同じくダマで良いと思う。
10A-7

6pよりも1pの方が格段に安全でしょう。
下家は2副露なうえ、r5m, ドラの6mを切っているので
テンパイだと思って打牌を選択するべきである。
10A-8

ポンテンを重視して自分は7sを切る。
9sが早く切られているので6sが山に無いと判断して3sではなく7sを切る。
4sをチーしたときに2mが出て14mがバレやすくなるという懸念があるが、
ツモ直条件なのでバレたとしても特に不利は無い。
10A-9

2件リーチに危険を冒してでも3mを通してリャンメンに取る方が良いのか、
安全牌の2mを切ってシャンポンに取る方が良いのか非常に微妙なところである。
通っていない筋は、
14m, 36m, 14s(下家のみ), 25s(下家のみ), 36s, 14p, 36p, 47p, 69p
と9筋あり両面待ちに限定しても下家には11%, 上家には14%の確率で放銃する。
なので打3mは両面待ちに限定すると、{1-(1-0.11)*(1-0.14)}*100=23.5%の危険度といえる。
カンチャン, ペンチャンも考えると25%程度の危険度になる。
この危険度を利用して順位期待値も含めて期待値計算をすると、
打2m(アンパイでシャンポン):24000*0.25+(-16300)*0.31+1000*0.08+(-2200)*0.12=+763
打3m(危険度25%切ってリャンメン):24000*0.22+(-16300)*0.33+1000*0.07+(-2200)*0.1=-315
となり25%という高い危険度のためか打2mの方が1000点ほど上回った。
2人リーチ相手のときはたとえ4cmでも可能な限りオリに回ったほうが良さそうである。