天鳳名人戦牌譜検討7-B

今回は3場面だけ。
「書くのが面倒」というわけでは決してなく、
単に取り上げるところがあまりなかっただけなのであしからず。


(≧▽≦)(+46.0) Ⓢ福地誠(+10.0) Ⓟ石橋伸洋(-14.0) Ⓟ小林剛(-42.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080721gm-0009-10011-f6581a6f
7B-1

通っていない筋が25s, 47sくらいしかない(37p6mは4枚見えなので)うえ、
ドラがカンドラを含めてまだ延べ8枚も残っている。
この7sは3900では切るべきではないし、
たとえ8000でも切るべきではない。
7B-2

この局のマーク2氏の戦い方は実に興味深い。
53100点持ちのトップ目ということもあって3巡目、
136m1366p3568s東白中
から8sを打ち早くも字牌を絞って守りに向かう。
そして5巡目、
1366m66p3456s東白中
の手からなんと6pをポンして6m打ち!
ドラ2枚くらいは最低あるかのような捨て牌、仕掛けを見せて、
自分のクソ手を最大限に生かしている。
その後さらに万全の態勢を敷こうとアンパイを溜め込んで5s4sと切ったが、
画像のように運悪く早い5200に振ってしまった。
自分のアガリが薄ければ次に目指すべきことは、
他家に高い手をアガらせないこと、
そして高い手に振らないことである。
字牌を絞りつつアンパイを溜め続けたのはこのためである。
普通の人は薄いアガリの可能性をどうしても捨てきれないので、
なかなかこのような選択をすることはできない。
またマーク2氏は、ひと鳴きを入れて相手にプレッシャーをかけておくという抜け目の無さも持つ。
ただアンパイを溜め続けると、簡単にリーチをかけられツモられてしまうためである。
結果は放銃となってまったがこの戦い方は非常に参考になる。
自分はこのような戦い方は苦手で全くといって良いほどやらない。
ただこのような戦い方を混ぜると麻雀に深みが出てくるので、
是非今後の課題として取り入れていきたいと思う。
7B-3

ドラ2つ切ってホンイツというわけにもいかないから、
これは白バックのオタ風北ポン仕掛け。
どうしてもマンガンをあがりたいラス目とかならポンするが、
点数状況的にそこまでアガリ固執する場面ではないので
自分は急所の牌以外はスルーする。
北は将来アンパイになるし急所でもないので当然スルーする。
手牌が短くなってリーチが来たときに白で放銃するのが嫌だからという理由もある。

天鳳名人戦牌譜検討7-A


☆7A-2の親平均打点を見えているドラ、および巡目を考慮して計算し直しました。
 コメントありがとうございました。


次節(第3節、第9戦目〜第12戦目)の詳細が決まったみたいです。

2011年09月03日(土) 天鳳名人戦 第3節(予定)
  解説者 井出洋介プロ(麻将連合)村上淳プロ(最高位戦)
  生放送開始時刻20:00〜
  B卓一回戦開始時刻20:20〜
  A卓一回戦開始時刻21:00〜
  ※以降休憩を挟み4戦

井出洋介プロの解説は「われポン」で少し聞いたくらいで、
どういう解説をするのかとても楽しみです。
村上淳プロの解説はMONDOで何度か拝見しましたが
いわゆる「デジタル」な解説で聞いていてとても心地が良いです。
どういう放送になるか今から心待ちにしています。


須田良規(+57.0) Ⓟ多井隆晴(+12.0) Ⓟ鈴木たろう(-12.0) ASAPIN(-57.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080722gm-0009-10011-ee32cdd2
7A-1

悪形先制で役ありテンパイしたときのリーチすべきかどうかの判断の目安は
リーチ以外で3ハンあるかどうか。
なのでこの牌姿はダマが正解となります。
256pツモって好形になってもこの巡目ならダマが正解です。
7A-2

11巡目、四暗刻シャンテンで親先制リーチに押すかどうか。
この牌姿がリャンメンリャンメンのシャンテンのとき、
和了率12%, 放銃率21%なのでこの親リーチに押すには
7900*(21/12)=13800点程度の打点が必要となります。
さて今回の牌姿の平均打点を計算してみましょう。
まず36pを引いた場合(全体の約50%)。
ロンで約6200点、ツモで約11000点の平均打点があるので
全体の平均打点は約8600点となります。
次に25p8sを引いた場合(全体の約50%)。
ロンで約15000点、ツモで約33000点の平均打点があるので
全体の平均打点は約24000点となります。
ゆえに今回の牌姿の平均打点は約16300点となるので
この押しは妥当であるといえます。
今回のようにアンパイの9s, 中暗刻を持っていていつでも完全にオリ切れる場合は
役満が見えて初めて押しても良いことになります。
なので役満が見えない大抵の場合はシャンテン押しをしないで中を3枚並べる方が良いです。
ただこのようにアンパイをたくさん持っている場合は実際かなり稀で、
通常はアンパイの数が1, 2枚しかなく、
もう少し低い打点でも押すべきケースが多くなると思います。
その辺はアンパイの数と放銃しない確率とのグラフがあれば良いのですが
残念ながら現段階ではそれを見積もることはできません。
体感ではアンパイが1つなら80%くらいは放銃しないでいられ、
アンパイが2つなら95%くらいは放銃しない気がします。
7A-3

7A-1と同様ダマのほうが期待値的には良いです。
親がドラを出しているのでリーチ棒を奪われる可能性が高く
よりダマの方が良いと思われます。
7A-4

7巡目で手変わりが34567s發で6種22.5枚なので(好形変化を2/3換算)
基準の16〜20枚より多くシャンテン戻しが正解だといえます。
ただ自分は場に安い3mで待ちたいのでr5sを打ちます。
このくらいの手変わり枚数の差なら場況に合わせて打つのが良いと個人的には思います。
7A-5

7A-4と同じ局で親リーチを受けた場面であるが
これは打点が2000点でアンパイが3枚なので
さすがにオリた方が良いでしょう。
7A-6

もう自分の和了率は3%位しかないんだから
完全アンパイのr5sを切ってオリるべき。
テンパイならテンパイ料と親連荘があるので押しもわかるが、
まだシャンテンなので放銃率15%位の牌を切って押すのは明らかに無理筋。
7A-7

トップ目とはいえ急所でも何でもない牌から仕掛けるのはどうなんだろう。
まだ南1なのだからゆったりとメンゼンで手作りしても良いと思うが。
7A-8

5B-6の石橋p, 6B-7の小林pと同様、多井pも3900をダマ。
ソバテンであり、かつ47待ちというアガリにくいリャンメンだからダマにしたのであろうが、
この点数状況なら3900の意味が薄いのでそれでもリーチした方が良い。
7A-9

河底で8mを押すかどうか。
押しているのは対面くらいで
対面への8mの放銃率を30%, 放銃得点を5000点と仮定すると得点期待値は、
打3s:-1000
打8m:1500*0.7-5000*0.3=-450
となり約550点打8mでテンパイを取ったほうが期待値的にお得になります。
自分がテンパイの場合は、終盤になればなるほどテンパイ料の重要性が増してくるので、
多少危険な牌でも押した方がずっと得になります。
おまけ

なんと王牌の端に白が3枚並んでいます!
字牌が3つ並ぶのを見るとどうしてもわくわくしてしまいます。

天鳳名人戦牌譜検討6-B

(≧▽≦)(+52.0) Ⓟ小林剛(+15.0) Ⓢ福地誠(-15.0) Ⓟ石橋伸洋(-52.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080720gm-0009-10011-86aa157c
6B-1

打4pも悪くはないが自分は123を重視して打4m。
5mをツモっても引っ掛けになって2mが出易くなるし、
この巡目なら中ポンの2m待ちと25m待ちではアガリ率はそう変わらない。
5m引きよりも36p引きのテンパイ逃しの方がよっぽど痛い。
6B-2

7巡目、対面の仕掛けに対しシャンテンの手で北を絞って2s打ち。
3s2枚切れ、ペンチャンリャンカンの苦しい形、
という理由から北を絞ったのだろう。
ここで2sを切れる人はなかなかいないのでは。
5B-2, 5B-8と同じくマーク2氏の守備が光る一打と言える。
6B-3

3巡目親ドラドラカン3sの待ちでシャンテン戻し。
ピンフが付いて良形になる変化が1346p5sの5種なので、
5〜6巡目まではシャンテン戻しが優勢になる。
なのでこのシャンテン戻しは期待値上でも正しい。
なお、ピンフが付いても得点は2倍にはならないが
良形になるのでそれと引き換えに得点2倍になるとみなして計算した。
6B-4

8巡目イーペーコードラドラをダマ。
チートイと違ってリーチしてツモっても
一発裏が無い限りハネマンにならないので
4A-6とは違い自分もこれはダマにする。
6B-5

大した手変わりが無いので
たとえドラ表示牌のカンチャンといえども
即リーチで問題ないでしょう。
6B-6

6巡目リャンメン2900点の手で子の先制リーチに押すかどうか。
リー棒と連荘期待値をあわせると4700点くらいの収入が見込まれる。
6巡目危険度10%の牌を切って押すと和了率48%, 放銃率25%なので、
リーチの点が9000点以下だと推測できれば押してよいことになる。
子のリーチの平均得点は6500点程なのでこの押しは正しいと言える。
ちなみに計算上は12〜13巡目までは押した方が得になる。
また自分の手がリャンメン1500点だった場合は、
1巡目からベタオリした方が得になる。
1500点か2900点かはたった1400点しか変わらないけど
押し引きにはかなりの影響が出てくるのは面白いですね。
6B-7

5B-6とほとんど同じ状況であるが、
小林pは5B-6の石橋pと同様ダマを選択。
5B-6と違うのは待ちがドラ待ちであることくらい。
この巡目だとダマでドラはほとんど出てこないから
やっぱりリーチで良いとは思うが。
6B-8

細かい部分ではあるが1枚切れの南よりも2枚切れの白を残すべき。
1枚切れと2枚切れではリーチを受けたときの危険度が数倍違ってくる。
6B-9

片アガリ6p2000点の手で親リー相手に1枚切れ役牌を押すのは危険すぎる。
最低6000点はないと期待値的に勝負にならない。
6B-10

3900点アガっても順位変動があるわけではないので、
メンゼンでマンガンからハネマンが見えるこの手で鳴くのはちょっともったいない。
3着と点差もあるのでここは最低マンガンを狙って手を進めていきたい。
6B-11

対面は5sの後、白や2mを手出ししているので
クイタンよりは役牌バックを考えるべき。
この巡目での東での放銃は少々ヌルいのでは。

天鳳名人戦牌譜検討6-A

ASAPIN(+38.0) Ⓟ須田良規(+19.0) Ⓟ多井隆晴(-8.0) Ⓟ鈴木たろう(-49.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080721gm-0009-10011-b4d50d1c
6A-1

牌効率では打8mであるが、
3メンチャンがあるので25sの受けを強くしたい、
8mが親へのアンパイ、
345の三色を重視、
といった理由でおそらく4sを先切りしている。
この手でシャンポン入って9p出アガリの1300じゃ物足りないし。
自分も4s打って早めにアンパイと切り替えておきたい。
6A-2

6A-1の高め三色が見える手牌の続きだが
あっさりと3枚目の2sをチーして1000点のテンパイ。
ドラの發がまだ見えていないため
メンゼンでリーチは打ちにくいと判断して
鳴きでテンパイを取りにいったのだろう。
自分は狙い目の9pが無駄になってしまうのでスルー。
ピンフのみ以外はテンパったら即リーする。
6A-3

11巡目リャンメン3つの2シャンテンからリャンメンチーの1000点の仕掛け。
ドラがないのでこのまま面前でテンパっても点数的にきつく、
それならば少しでもシャンテン数を進めておこうと判断したのであろう。
これがもし5巡目だったらおそらく鳴かなかったと思う。
巡目が深くなるにつれて他家のテンパイ率、平均打点が高くなってくるので
どこでメンゼンに見切りをつけるかというのは非常に重要になってくる。
自分もこれは鳴いてギリギリまでタンヤオのアガリを取りにいく。
6A-4

スジでドラの1sと7pワンチャンスの8pのうちどちらを切るかという問題。
自分はいくらドラでも1sの方を切る。
チートイ模様が無い限りはスジの1sはかなり安全な部類に入る。
6A-5

12巡目チャンタシャンテンからのチーで1000点の仕掛け。
メンゼンでテンパってリーチしたときの点数と
あまりにも違うので自分はスルーする。
よっぽど終盤の場合か、4枚目の場合以外はチーしない。
1000点で残り2枚の1sを頼りに押していくのはかなりきつい。
6A-6

4巡目、鳴くと1000〜2000、役牌アンコの2シャンテンの手でリャンメンチー。
南がアンコなのでいつでもオリられると判断したため
リャンメンからでも鳴いていったのだろう。
自分がトップ目で早く場を回したいというのもある。
一昔前の戦術本では役牌アンコのときはメンゼンで行ったほうが良い、
というようなことが書かれていたがそれは赤なしの戦術である。
赤ありの場合は役牌の価値が相対的に低くなるので
どんどん鳴いていってアンパイ3つ持ちの利点を生かしたほうが良い。
6A-7

メンゼンだとマンガンが見える手で4巡目に2000〜3900になるリャンメンチー。
4巡目でこのチーはもったいない気もするが、
受けが36m47sとアガリに結びつきにくいのでありだとは思う。
自分はこういう値段が下がる早い巡目のチーは出来ない。
カンチャンばっかりの方がまだ鳴きやすい。
6A-8

いくら12000テンパイとはいえドラと3mのシャンポンではアガリは難しいので、
自分は8mを切って気合でオリる。
8mの次はたとえドラでもノーチャンスの9mのトイツ落とし。
トップ目なので現状維持に努めてオーラスを迎えたい。

天鳳名人戦牌譜検討5-B

更新遅れて申し訳ございませんでした。
次回以降の更新予定⇒8/17:6-A, 8/20:6-B, 8/23:7-A,
 8/26:7-B, 8/29:8-A, 9/1:8-B, (9/3:名人戦第3節)
3日に1回のペースで更新していく予定です。
何とか締め切りを守って更新していきたいです。
Ⓢ福地誠(+40.0) (≧▽≦)(+13.0) Ⓟ小林剛(-13.0) Ⓟ石橋伸洋(-40.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080720gm-0009-10011-82307b71
5B-1

ポンして1500〜2900の2シャンテン。
しかもリャンメンが1つも無くいかにも苦しい。
6巡目くらいまでにアンパイを持っておかないと
強制的に勝負を迫られる状況に追い込まれ期待値的に不利になる可能性が高い。
自分はこういうポンは最近控えているが、
ポンしても全然問題ないとは思う。
特に第2節B卓は腰が軽い打ち手ばかりらしいので
むしろポンの方が勝っているかもしれない。
5B-2

親のドラドラの仕掛けに対し7巡目でもうオリに回っている。
1pくらい切っても良さそうだがこの巡目でまだ3シャンテンで
かつドラも無いので前に出てもしょうがないと判断したのであろう。
マーク2氏は随所にこのような打ち方が見受けられる。
頭では分かっていてもなかなか打てない一打である。
自分は1p9p9pと切ってギリギリまでクイタンを狙う。
5B-3

13巡目のカンチャン追っかけ役なしリーチ。
前回のコメント欄でも書いたが、
12巡目親の追っかけリーチはリーチを含めて2ハン以上は必要となる。
点数にして7000点以上の収入が見込まれないといけない。
親のリーのみの期待値は4000点くらいで和了率は21%なので、
期待値的に(7000-4000)*0.21=600点程損である。
アンパイが1枚しかないのでこのままオリ切れるかどうかという問題もあるが、
2mはダブルチャンスであるうえタンキは無くカンチャンもほぼ無いので、
筋19〜筋28の危険度と同じくらいと考えてもよい。
よって自分はここで4mを切ってベタオリを選択する。
5B-4

自分は3pを打って一応シャンテン維持をする。
5sなどのソーズの中張牌を持ってきて初めて9sに手をかける。
タンヤオが遠いので9s落としをするメリットはあまり無い。
それよりは2枚の9s引きのリャンメンドラ1先制リーチの確率を高めた方が良い。
14p引きは2枚待ちのリーチで期待値的に損なため9sを切ってシャンテン戻しをする。
5B-5

12巡目フリテン3面チャン(ほぼリャンメン)ピンフドラ1の手。
これはリーチした方が良いかどうかは微妙である。
期待値計算をしてみると(第1項は和了、第2項は流局、第3項は放銃、第4項は被ツモ。
今後の記事で期待値計算をする場合もこの順番で統一します)、
フリテンリーチ:6440*0.27+500*0.48-9000*0.11-3000*0.10=+687
フリテンダマ:2700*0.22+1200*0.40-8000*0.06-2000*0.16=+274
となり、期待値的に400点くらいはフリテンリーチが有利になる。
ただ100〜200点くらいの期待値の差は誤差の範囲らしいので
400点の差はかなり微妙なところ。
現状トップ目であるということを意識するとダマでも良いとは思うが、
大した差ではないので自分はリーチを選択したい。
5B-6

12巡目リャンメンピンフドラドラの手。
フリテンでピンフドラ1でもリーチなのだから、
期待値的には圧倒的にリーチの方が有利。
追っかけでもリーチをかけて問題ない。
待ちの36mは3枚見えで極端に少ないというわけでもなく、
まだ東4で順位期待値も考えないで良いので、
リーチをしなかった理由がわからない。
直前に3mが切られたから1, 2巡回そうと考えたのかな。
5B-7

シャンテンの進まない鳴きは基本的にタブーだが、
ドラそばの鳴きでかつドラ3ならば全く問題ない。
ドラドラでも鳴くがドラ1は微妙。
ドラそばで無いなら急所ではないので、
ドラがいくつあっても基本的には鳴かない。
5B-8

5B-2と同じくマーク2氏の守備が光る一打。
「2副露には徹底的にオリ」の原則を忠実に実行している。
ここまで徹底的にオリられると下家はかなり苦しくなる。
鳴き家さんはこのような固い相手が上家にいるときは
そのことを考慮して鳴くと良い。
たとえばそういうときは敢えて1000点3シャンテンのカンチャンばかりの手から
出るポン見るチーしていくのも面白い。
ブラフに引っかかってくれる率が上がり、
たかが1000点の手が先制リーチ並みの効果を持つこともある。
5B-9

11巡目ドラ2枚見え先制リーチに対し、
終盤6400愚形の手で押すかどうか。
15巡目では、和了率16%, 放銃率18%で、
和了点は9000点、放銃点は6000点くらいなので
流局を考えなくても+280点程押した方が得。
流局テンパイ料を考えると断然押した方が得になる。
リーチしてハネツモの可能性を高めるのは
巡目も遅く愚形なのでリーチ棒1000点に対して割が合わない。
5B-10

アンパイ1枚でシャンテン押しをするかどうか。
見た目上はアンパイ1枚ではあるが、
79m手出しの切り順なので8mは大体通るし、
また2m3枚見えで2mの切りが早いので4mも通りやすい。
もちろん三色なんかの兼ね合いで79mより先に223mを整理することもあるが
そういうのはレアケースと処理して問題ないだろう。
なのでアンパイ3枚あるとみなして自分はベタオリする。

天鳳名人戦牌譜検討5-A

先ほど天鳳名人戦第2節(第5戦〜第8戦)が終了。
第1節と同様見応えがある戦いで大変満足しました。
次回の9/3(土)に向けて変わらず週2のペースで検討していきます。
多井隆晴(+50.0) ASAPIN(+26.0) Ⓟ須田良規(-10.0) Ⓟ鈴木たろう(-66.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011080720gm-0009-10011-a80db4ad
5A-1

「ダマ満貫のリャンメンは1段目ならリーチ」というセオリーどおり、
リーチをするのが一般的だとは思うがASAPINさんはダマを選択。
ダマの理由としては、
47というリャンメンで最も出にくい待ち、
自分で待ちを2枚殺してしまっている、
25m引きのイーペーコーへの手変わり、
などが考えられる。
ただ自分はダマ満よりもツモって満ツモ〜跳ツモを狙う方が良い
と思っている勢なのでリーチしてしまいます。
ダマった方が数倍アガりやすい状況出ない限りは大抵リーチします。
5A-2

ドラ3で攻めているからアンパイの3枚切れの西を先に打つべきでしょう。
テンパって8pを放銃するのはしょうがないけど
テンパる前で放銃するのは良くない。
親もドラの2pを切っているのである程度はダマを警戒すべき局面。
5A-3

いくらカンチャンの愚形解消とはいえチーはしない。
しばらくはリーヅモドラドラも見ておく。
役牌重なったら鳴いていくくらいで十分なのでは。
5A-4

上家にピンズや中を切れないということで早くも中抜きしてオリ。
中を重ねれば十分押し返せたのでもう少し粘っても良かったのでは。
5A-5

3シャンテン→2シャンテンのだいたい2000点のポン。
ホンイツにいけば満貫になり打点が確保されるが
3シャンテン→3シャンテンなので速度的に厳しい。
ラス目なので他家に対して圧力をかけたかったのだろうが
まだ東3なので着順を気にするような場面では無い。
5A-6

ピンズの下が物凄く高い状況でのドラカンチャンリーチ。
たまにツモれることもあるがやはりギャンブル性が高い。
まだ2, 3, 4着は競っているのでここはギャンブルに頼らず
4pでも打ってチャンタや場に易いマンズの変化を待ってからのリーチでも良かったのでは。
5A-7

2s手出しでそのあとすぐに67sのリャンメンを落としているので
まずカン3s待ちは考えにくい。
ましてやドラドラのイーシャンテンなので
ここは3sくらい押しても良かったと思う。
5A-4もそうだったが全体的にASAPINさんは固く打ちすぎている感じがした。
5A-8

親の4巡目カンチャン出て3900の先制リーチ。
いくらラス目の親だからとはいえ、
まだ巡目に余裕があるので
良形変化になるかドラまわりをツモるかの
9s切りでも良かったと思う。
たろうpはASAPINさんとは対照的に全体的に焦りすぎている感じがした。

天鳳名人戦牌譜検討4-B

○今週の天鳳110803
2-2-1-3(8)/-180pt
八段1210pt, R2161(-5), Rank94位(+11)
鳳南安定段位7.139段(-0.031段,1232試合,100/130)
今週は三麻が昇段目前だったので
そっちを優先して打って何とか六段に昇段した。
三麻は本当に下駄を履くまで分からないので
一打一打丁寧に打つことが要求される。
その意味では四麻よりも長期で実力が出てくる気がする。


天鳳名人戦牌譜検討4-B
4戦目B卓
Ⓟ小林剛(+41.0) Ⓟ多井隆晴(+10.0) (≧▽≦)(-13.0) Ⓟ須田良規(-38.0)
http://tenhou.net/0/?log=2011062622gm-0009-10011-77a2699d
4B-1

上家は5m467p手出しで4sを余らしているので
明らかにホンイツを狙っている。
さらに2副露なのでテンパっていてもオカしくない。
なのでこの8sを掴んだ時点でソーズを切るのを止め
6pでも切っておけば良いと思う。
2000〜3900の手なので点数も安く、
また25mもそれほど出易い待ちには見えない。
4B-2

鳴いても大体1000点の手なので鳴かない方が良いように思うが、
どうせ鳴かなくても大して高くはならないので
鳴いてさっさと流した方が実戦的であろう。
字牌の北がドラなのでドラ持っていると判断して
絞ってくれる人も出てくるだろうし。
4B-3

親につき最悪テンパイは取りたいので
たとえチートイ2シャンテンでも
鳴いてタンヤオ3シャンテンにした方が良い。
これは鉄ポンの部類に入る。
4B-4

ピンフドラ1なのでリーチをしたいところだが
9s3枚見え、6s2枚見えでかつトップ目なのでダマにしている。
ただソーズの上は場に安く69sは山に結構残っている。
なのでトップ目とはいえリーチした方が良いと思う。
まだ南1だし局流しを重視する必要は無い。
4B-5

出来ればドラ受けの4pは残したいけど
アガればトップ目に立てるので
カンチャンいっぱい残るが4p切りで良い。
ソーズも場に安そう。


どうにかこうにかやっとこれで第1節8局の牌譜検討が終了した。
実はこの検討は1局につき約3時間くらいはかかってしまっているので、
これをあと9回繰り返すと思うと正直気が滅入ってしまう。
勉強だと思ってまだしばらくは頑張って続ける。
ちなみに第2節は今週の日曜日に
以下のアドレス(ニコニコ生放送)で実況が行われます。
08月07日
開場19時50分 開演20時00分
http://live.nicovideo.jp/watch/lv56883009
余力があれば放送が終わった後5戦目A卓を更新したい。